憲法学者・鈴木安蔵を中心とした民間研究機関「憲法研究会」の憲法草案が日本国憲法の基礎になった歴史を描いた映画「日本の青空」(大澤豊監督)の試写会が15日、京都市上京区の同志社大学寒梅館で開かれました。作品の製作・上映運動を通して改憲の動きを止めようと、市民のカンパでつくられたもの。
 2006年の日本で、「日本国憲法誕生の原点を問う!」というテーマで特集を企画している雑誌の女性編集者が、鈴木安蔵らの「憲法研究会」の草案がGHQ草案のベースになっていたことをつきとめていくという謎とき仕立てのストーリー。
 キャストは安蔵役に高橋和也、妻・俊子役に藤谷美紀、研究会メンバーに加藤剛、女性編集者に元ファションモデルの田丸麻紀を配しています。
 試写会では、上映に先立ち上田勝美・龍谷大学名誉教授がミニ講演し、憲法学者の故田畑忍同志社大名誉教授と安蔵との交流を紹介するとともに、日本国憲法の国際的な価値を強調しました。
 上映後、参加した学生(24)は、「自分は改憲派だが、こんな事実があったことは知らなかった。勉強になった」と話していました。
 日本共産党の成宮まり子参院京都選挙区候補らも鑑賞しました。
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 今後の上映予定 6月3日・4日、同志社大学寒梅館。6月9日、京都教育文化センター。いずれも(1)10・30 (2)13・30 (3)16・30 (4)19・00。問い合わせ先=京都映画センターTEL256・1707。