11日は、天王山(大山崎町)の麓にある小倉神社の鬼除け弓の神事が行われました。小倉神社の創建は奈良時代の古社ですが、平安京遷都にさいして、北東の吉田神社、南西の小倉神社が京を守る鬼門除けの神社として祈願されたと伝えます。また、天王山の合戦では秀吉がここ小倉神社に家臣を派遣し戦勝を祈願したとも言われています。
 鬼除け弓神事は疫病や戦争など呼び寄せる鬼(厄)に見立てた的(裏側に大きく鬼と印し、京都に向いている)を矢を射て退治し(祓い)ます。1月12日の神事の射礼(じやらい)の射手役は地元氏子で、神前に葩(はなびら)餅を交換する儀式や神事のあとに青竹弓6本、葦矢6本で的を射ります。氏子が射るのですが、うまく飛ばず何回もやり直し、見事に的を射ればまわりから「ウマイ!」「オー!」の声がかかりました。(仲野良典)