3日は節分。左京区の平安京を鎮護する吉田神社の前夜祭の追儺式=ついなしき=で、陰陽師(おんみょうじ)などが祭文を奏すなどの神事が営まれ、そこに赤、青、黄の鬼が現れて決起盛んに騒ぎたて方相氏と戦います。しかし舞殿を4周回ると、方相氏や松明を持った小童などにかなわずへとへとになってとうとう逃げ、勅使役に正装した上卿が桃の木の弓で葦矢を放なって疫鬼は退散するというストーリー。怒りに燃えて吼える赤鬼、泣き叫ぶ青鬼と人間の苦悩を大きな身振りで演じらる姿はこっけいで超満員の観覧者にまで襲うなど面白さにひきつけらます。3日の本祭に改心した鬼たちが再びあらわて平和と幸福のために尽くすとか。節分のいわれや吉田神社での節分儀式など分かりやすく丁寧に説明されて見学者も「ホー」とか「そうなのか」などと新たな発見をしたようで満足顔でした。(仲野良典)