京都府職員労働組合(佐井惇委員長)は28日、シルクホールで結成60周年記念講演会を開きました。芥川賞受賞作家の辺見庸氏が講演し、安倍晋三首相の施政方針演説を聞いて「気味の悪い、明らかなファシズムを感じる」と述べました。
 400人の聴衆を前に辺見氏は、戦後レジームを大胆に見直すとした首相の演説に、「憲法を最初から否定してきたことを明言したものであり、鳥肌が立つ思いがした」と語り、「言葉の語感からもその裏に隠されたものを読み取っていくことが大事」と訴えました。
 「時代と個人について~いま何が始まっているのか」とした講演のテーマについて、「組合や団体の中で、個人の主体性が弱くなっている。集団としてものを考えるのでなく、私はこう思うと考え、主張することが大切だ」と強調し、自らが憲法9条改悪反対を信念を持って貫いていることを話しました。