フォト・ジャーナリストの長倉洋海さんが3日、左京区の国際交流会館で講演し、26年にわたり世界の紛争地などを取材する中で出会った人々との交流をスライドを交えて語りました。国際交流会館オープンデーのイベントで入洛したもの。市民ら200人が聞き入りました。
 長倉氏は、アフガニスタンに侵攻したソ連軍と戦う抵抗運動の指導者やエルサルバドルの難民キャンプで出会った少女、南アメリカの鉱山労働者らを十数年にわたり撮り続けてきました。「死と隣り合わせの厳しい環境下でも笑顔や人への優しさを忘れないことに驚いた。現実の世界はダイナミックで美しい。自分は何も知らないことを思い知らされた」とのべました。
 また、紛争地で取材が出来たのは現地の人々の中に宗教や文化の違いを認める豊かさ、平和を願う強い気持ちがあったからと言い、「人は助けられながら生きていくもの。争わず、人をうらやまずに自分の道を歩いて行けば人とは対立しないし、ゆっくり進めば心の安寧がある」と結びました。