中国「残留」日本人孤児の問題を広く知ってもらおうと出版された小冊子『人生をかえせ』(B5判、16ページ)が話題を呼んでいます。1000部はすでに売れ、増刷中です。
 パンフは、03年9月、京都地裁に提訴した中国「残留」日本人孤児国家賠償請求訴訟の原告6人の意見陳述が分かりやすくまとめられているほか、原告の1人が初めて日本語で書いた裁判勝利への決意文、残留孤児問題の歴史的解説などもつづられています。
 作成したのは、「名もなく貧しく心美しい年よりたちの語らいの会」(井垣清子会長)。「会」のメンバーが裁判を傍聴し、この問題が認知されていないことを知って作成することにしました。
 原告団長の奥山イク子さん(73)は、「日本政府には冷たい仕打ちを受けてきましたが、『会』の人たちは、手弁当で本当に支援いただき、感謝の気持ちでいっぱいです」と語っています。
 1部200円。「会」の連絡先=藤原ひろこさん宅TEL075・461・0903。
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 同会は、『人生をかえせ』の出版レセプションを29日午後1時半、京都市左京区の京都教育文化センターで計画しています。