20060917-02.jpg 戦後現代美術をリードした前衛陶芸家集団「走泥社(そうでいしゃ)」の同人として活動してきた勝野博邦氏(73)と同じ窯で作陶している勝野康史氏(43)の2人展が17日まで京都市中京区の「ギャラリーにしかわ」(河原町四条上ル)で開かれています。
 走泥社は、鈴木治や八木一夫らによって1948年に結成されたもの。博邦氏は、71年から同人で、73年から83年まで京都市立芸術大学陶磁器科講師を勤め、若手の指導にあたってきました。今回は、白磁でコーヒーカップやワイングラスなどのクラフトを出品しています。
 康史氏は、95年に府立陶工高等技術専門校、97年に京都市立芸術大学大学院美術研究科(陶磁器)を修了。今回初展示で、逆さにした碗の上に管をつけた形の青白磁の一輪ざしを出品しています。
 康史氏は「磁器が高温で溶けていくようなイメージの造形を試みました。陶暦のある博邦氏との2人展は少しはずかしいですが、今回の展示をバネに精進していきたいと思います」と語っています。