近畿建設協会を相手に雇い止めの撤回などを求めていた小泉美千代さんの大阪高裁での勝利和解を祝う報告集会が30日夜、伏見納屋町のコミュティーホールで行われました。伏見ふれあいユニオン、建交労京都府本部などが呼びかけたもの。
 小泉さんは、「業務職員」として採用され、雇用契約更新を繰り返し、8年間雇用が継続されてきましたが、昨年4月に「雇用期間が終わった」という理由で解雇されました。小泉さんは京都地裁へ解雇無効を求めて提訴しました。
 4月13日の同地裁判決では「雇用契約が期間の定めのある雇用契約であっても、解雇権濫用の法理が適用されるため、雇い止めは合理的理由がないかぎりできない」として解雇は無効としました。これに対し会社側は控訴しましたが、大阪高裁でも小泉さんの主張が全面的に認められる内容で和解しました。
 小泉さんは「職場の同僚に相談したが解決できず、組合に加入して団体交渉などしてきました。まさか裁判をおこすとは思ってもいなかったのですが、ここまでこれたのはみなさん方の力強い支援のおかげです。この貴重な経験を今後生かしてお返ししていきたい」とあいさつ。激励の大きな拍手がありました。 中村和雄弁護士は「今回の勝利は、小泉さんの自身の有能さと粘り強さ、多くの労組の支援や連帯が勝利を導いたと思う」と感想を述べました。(仲野良典)