左京の青年学生でつくる平和サークル「Piece of Peace」は14日、左京区のフリースペースYOUで「今 語る戦争の真実」と題して、元日本兵の夏梅誠一さん(年金者組合・中小企業研究会)に戦争体験を聞きました。
夏梅さんは、徴兵で満州に敗戦までの3年間行き、その後ソ連へ強制連行されました。満州では、ソ連軍を迎え撃つため、戦車に爆弾を持って体当たりする練習をさせられ、ソ連軍が攻めてきたときには、友人が何人も命を落としました。敗戦後は、ソ連で小麦や石炭を積み下ろす強制労働を強いられます。栄養失調で衰弱し、疫病にかかって死んでいく仲間を自分達で葬りました。次に死ぬのは自分かもしれないという極限状態の中、死にゆく仲間のことを考えられなかった無念さを語られました。
 参加者から「戦争は死ぬことに対する感覚を麻痺させる、本当に怖いと思った」「テレビやメディアはいかに薄っぺらいものかと痛感した。語られた体験は重く、意義深い」などの感想が述べられました。(Y・S)