俳優の寺田農(みのり)氏が、父親で画家の故・寺田政明氏の「デッサン展」初日(18日、ギャラリーヒルゲート)に本能寺会館で父親の絵や生き方などについて語り、美術関係者やファンら80人が聞き入りました。
 寺田氏は戦時下の東京で、画家の靉光(あいこう)、詩人の小熊秀雄ら時代に批判的だった文化人らと“池袋モンパルナス”といわれた一時代を築いた父親を紹介。「反骨思想」といわれながらも絵を描き続けたのは「自由と希望があったから」とのべました。
 また、父親の口癖だった「デッサンがなっとらん」の意味について、「デッサンとはものを見る力であり、感じたことを表現する力。つまりまっすぐ前を向いて生きることであり、その意味は重い」と語りました。
 「寺田政明デッサン展」は30日まで、ギャラリーヒルゲートTEL075・231・3702。