中国人強制連行・強制労働事件の国の責任を問う「大江山ニッケル鉱山裁判」が22日、大阪高裁で結審しました。9月27日に判決が出されます。
 中国から康健律師(弁護士)が来廷し「この裁判は原告の人権を救うだけでなく、日本政府の歴史認識を質す裁判です。中国・韓国をはじめ東アジアの国際友好のイメージを改めさせる機会になる」と陳述。続いて原告側弁護士7人から意見陳述で「国家無答責」「除斥・時効」「安全配慮義務」など多面的に裁判の本質を衝く論述が行われました。
 中国人戦争被害者の要求を支える会京都支部の桐畑事務局長は、「閣議決定までして中国人を日本に連行(拉致)した行為を『国には何の責任もない』という主張はあまりにも常識に外れたことです。判決が、歴史認識に立った公正な判決が出されることを希望する」と談話を発表しました。(京都支部・中村秀利)