祇園祭「布袋山」悲願の巡行実現へ 保存会設立10周年記念でフェスタ


『祇園会山鉾事』に巡行記録
八坂神社所蔵の『祇園会山鉾事』などに祇園祭で巡行した記録があり、現在、京都市中京区の姥柳(うばやなぎ)町で居祭りを続けている布袋山の復興を目指して活動する一般社団法人祇園祭布袋山保存会(川島義明代表理事)は3月8日、法人設立10周年を記念するとともに、能登半島地震復興に向けたチャリティーコンサート「祇園祭FESTA2026」を、京都市左京区の聖護院御殿荘で行い、同会会員ら約100人が参加しました。
懸装品展示施設設立へクラウドファンディング
開会あいさつに立った川島代表理事は、法人結成から10年の節目を迎え、今年の1月からは、残された懸装(けそう)品などの展示や歴史を伝える「布袋山文化交流拠点(ミュージアムギャラリーセンター)」設立に向けたクラウドファンディング(2027年1月まで、目標200万円)が、京都地域創造基金によりスタートしたことなどを報告。「資金的、人員的にも厳しいが何とかクリアして(巡行に向け)がんばっていきたい」と述べました。
同保存会の室谷澄男理事が乾杯の音頭を取りました。
演歌歌手の光岡洋が北島三郎の「比叡の風」や新曲「ふたつの虹~ダブルレインボー~」を披露したほか、大林幸二や小芝陽子らプロ歌手が次々と記念の宴に花を添えました。また、一般の参加者約30人もマイクを手にし、会場を盛り上げました。
布袋山は応仁の乱の後に祇園祭(祇園会)が再興された明応9(1500)年、前祭(さきまつり)の19番目に巡行したことが『祇園会山鉾事』に記されています。寛文7(1667)年までの間に巡行されなくなりましたが、その後も布袋山の布袋を飾るなど、大火で布袋像が消失した天明8(1788)年まで居祭りが続けられたことが、『京町鑑』や『増補祇園御霊会細記』などに記されています。
2004年以降、焼失をまぬがれた懸装品の部分補修や布袋尊と二童子を展示する居祭りを続け、16年10月には一般社団法人祇園祭布袋山保存会を設立するなど、復興に向けてさまざまな活動に取り組んでいます。



