京都市内で開催された自民党決起集会(7月18日)

公明党衆院議員「『推薦取り消せ』で党内紛糾した」

 参院選(20日投票)が最終盤を迎えるなか、裏金問題をはじめ、北陸新幹線延伸計画の強硬姿勢、「ひめゆりの塔」を巡る暴言などで府民・市民の厳しい批判にさらされている、自民党現職の西田昌司参院議員は18日、京都市中京区で開かれた同党京都府連の決起集会で、一連の言動への反省・謝罪の言葉は一切語らず、「大変厳しい選挙」「私に力を与えてください」と繰り返しました。参加者からも、反省がないことへの不満の声が上がりました。

 西田議員は、経済政策の持論を展開した訴えの最後に、「私の発言でさまざまな議論が生まれ、さまざまな報道がされた結果、心配をかけて申し訳なった」と述べただけで、「私の申し上げたことが正しく伝わっていないことも事実」と開き直り、反省の言葉はありませんでした。
 
 伊吹文明元衆院議員は「(調査によると)自民党の支持率が落ちていて、そのうち半分しか西田さんの支持がない」と引き締めをはかる一方、公明党の竹内譲衆院議員は、「公明党が西田さんを推薦を決定した後、わが党の中でも紛糾した。『推薦取り消せ』『撤回せよ』という大変な事態になった」と党内で公然と異論が出された内幕を明かしました。

 高市早苗衆院議員らが応援に駆け付けましたが、物価高の下で苦しむ国民への言及や、こうした事態を打開する展望も語られず、「西田議員の議席を失えば、与党が過半数割れとなり、日本は大変なことになる」と危機感をあおることに終始しました。

 参加者の男性は、「西田候補が沖縄の人々を傷つけるひどい発言をしたからみんな怒っている。なぜ、本人は謝らず、ほかの弁士も触れずに、逃げ切ろうとするのか。国民が何に怒っているのかまったく分かっていない」と話していました。