樋口英明さん

 運転差し止めを命じたのが2014年5月で、17年に退官しました。今、原発の危険性について月に数回のペースで全国で講演をしています。私はもともと保守的な人間ですが、今回の参院選では、「原発ゼロ」で一致する野党共闘に勝利してほしいと思っています。そして、是非「原発ゼロ」へ踏み出してほしいと願っています。

 原発は事故が起これば、その被害は巨大です。しかも、原発の耐震基準を超える地震が何度も発生しており、事故の発生確率も高いことが分かりました。ですから、差し止め判決をすることに迷いはありませんでした。原発の危険性を知った者が、原発ゼロの社会を目指すことは、人としての責務だと思っています。

 原発をどうするかは、本来、政治が判断すべきことで、再稼働させないと決断すれば済むことです。しかし、残念ながら、「経済第一」を掲げる安倍首相にはその気がありません。

 これに対して、14年の判決文には「豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富」と書きました。選挙に当たり、政治家に求められるのは、国土と国民を守ることが第一だと改めて訴えたいと思います。

【見出しの訂正】元福地地裁→元福井地裁(2019年7月14日午後4時35分)