3人のトークに共感や激励の拍手も。交流で10数人が発言しました(6月2日、京都市左京区)

 性差別をなくし、個人の尊厳とジェンダー平等社会の実現を目指す日本共産党と語り合うトーク集会が6月2日、京都市左京区のカフェで開かれ、学生や子ども連れのカップルなど45人が参加しました。倉林明子参院議員(参院京都選挙区候補)と岡野八代・同志社大学教授、思春期アドバイザーのあかたちかこさんが意見交流。「Non Stop Kyoto」の河本真智子さんが司会を担当しました。日本共産党中央委員会と同党府委員会の主催。

 あかたさんは、大学生に性差別の話をしても差別と感じていない女子学生が多いことに「もやもやする」と語り、結婚による姓の変更や育児休暇をとるのは多くが女性である現実に触れ「女が進んでやらされている、そんな雰囲気が作られているのが差別」と話しました。日本共産党の新しいポスター「いまこそジェンダー平等社会を」を示し、「これはよく言ったよね。めっちゃいい。そこを目指すことはすごい価値があると思う」と絶賛しました。

 岡野さんもポスターを見て、「これはかなり衝撃ですよね」と応えました。政治の分野では財産のない人や女性、人種によって排除してきた歴史があると述べ、「女性の声が政治に届かないことがジェンダー平等を妨げてきた」と語りました。一方で、自身が原告となっている「科研費裁判」を例に、女性議員が増えても自民党政治が変わらないと同じだとして「子どもを育てるお母さんが普通に政治に参加できる、そんなところまで視点を変えないと今の政治は変わらない」と話しました。

 倉林議員が改定女性活躍推進法にハラスメント禁止規定を盛り込むよう求めた国会質問(5月23日)を上映。倉林議員は「救済制度でも裁判でも被害者が救われない最大の要因は、法律上、セクハラの禁止規定がないから。ILO(国際労働機関)でハラスメント禁止条約が採択される見込みで、日本は世界の流れに置いていかれる」と批判しました。「子どもを3人産め」(桜田義孝前五輪相)発言や官僚トップのセクハラ行為やそれをかばう麻生副総理などの国会の現状を述べ、「どの政治家が国民の代表としてふさわしいのか、審判を下すのが、参院選挙。政治を変える大きなチャンス。皆さんと一緒にジェンダー平等社会を実現していきたい」と決意を表明しました。

■“共産党のチャレンジに期待したい”

違い認めあってこそ/参加者が多彩に交流

 トーク集会の参加者交流では、池内さおり前衆院議員(東京12区候補)や小原明大(あきひろ)長岡京市議ら十数人が発言。性暴力を受けた友人の話や、自身が受けた差別や友人・家族との関係性などの悩みとともに、声を上げることによる希望も語られました。

 身体的性と性自認が一致していないことに対して違和感や嫌悪感を抱いているトランスジェンダーだと告白した人は「オッハー(小原市議)が希望。ジェンダー社会を目指す共産党のチャレンジに期待したい」と笑顔で発言。同じくトランスジェンダーと告白した別の人は「男性が発言者にいないことが残念」と述べ、作文コンクールの応募用紙で性別表記をなくさせた成果も披露しました。ジェンダー論を学びたいという女子学生は、性差別について語りたいが、友人に話せない悩みを打ち明けました。

 「慰安婦」問題を学校で取り上げ、バッシングを受けた教師は「混乱を持ち込むなと言われる。でも歴史の事実は変えられない。言える人間が言っていくことが大事」と述べました。「慰安婦」問題を学んでいる女子学生は、夜の飲食サービス業で気軽にアルバイトする友人について、大学の教授から、「需要を生む社会構造に問題がある」と言われ納得したと語りました。

 司会を務めた河本真智子さんは、自身の子どもが通う保育園で3歳から女児にスカートが強要されることに疑問を持ち、保護者らと声を上げ改善させてきた経過を語り、「おかしいと思ったら声を上げようよ。理解を示してくれる人が必ずいるから」と話しました。

 岡野さんは「差別社会は混乱するんです。声を上げ、違いを認めることから理解が進むんじゃないですか」と話しました。