京都新聞、KBS労組支援 契約社員の雇い止め撤回と違法派遣是正・直用化を求めている京都新聞と京都放送の両労働組合の闘争を支援する集会(主催・京都マスコミ文化情報労組会議)が5日夜、京都市中京区のハートピア京都で開かれ、40人が参加。いっそう連帯を強め、勝利するまで両労組のたたかいを全力で支援していくことを誓い合いました。
 京都新聞労組は、関連会社・京都新聞COMの契約社員2人が昨年6月に雇い止めされたことを不当として撤回を求め、現在裁判をたたかっています。京都放送労組は、関連会社・京都メディアセンターから派遣されているカメラマン2人の違法派遣是正と本社での直接雇用を求めています。
 京都MICの内川議長(京都新聞労組)が、「今日の集会をたたかいが前進する契機となることを期待したい」とあいさつ。
 龍谷大学の脇田滋教授が派遣労働と有期雇用の法律的な問題点について講演し、「偽装請負を合法化するために労働者派遣法ができた。その後たびたび改悪され格差、貧困、雇用崩壊、そして労組の弱体化につながった。派遣会社と派遣先は労働者の涙の上に利益を上げてきた。派遣先の労組が使用者責任追及など派遣労働者の問題に取り組む必要は大きい」「有期契約は、仕事は継続しているのに労働者だけをこま切れにするもの。解雇制限規定に対する脱法であり、有期契約に法的根拠はない。基本的に有期契約をさせない入口規制を考える必要がある」などと分かりやすく説明しました。
 次いで両労組が闘争の経過と現状について報告。京都新聞労組の岩本執行委員は、「京都地裁の仮処分決定にも会社は、『本訴で精いっぱい争う』とかたくな。本社も同様に『別会社の問題』と主張している。社説で雇用問題を取り上げている新聞社が足下ではお寒い状態だ」とのべ、京都放送労組の古住公義副委員長は「3年前から格差是正の闘いに取り組み、この間15人の雇用、格差是正の成果を上げてきた。2人の要求を春夏闘の重点課題としてたたかいたい」とのべました。
 当事者らが、「さらに勉強し知識をつけて会社と闘っていきたい」(京都新聞)、「報道番組を担うのに派遣では限界がある。直用化のたたかいに支援をお願いしたい」(京都放送)などと決意表明し、参加者は大きな拍手で激励しました。京都放送労組から、京都新聞労組雇い止め撤回闘争支援の署名400人分が手渡されました。「両労組の闘いを全力で支援していくことを誓う」との集会決議が採択されました。(K)