経済同友会終身幹事で全国革新懇代表世話人の品川正治氏を招いて、京都革新懇と北・上京革新懇は27日、京都市上京区の西陣織会館で講演会を開き、330人が参加しました。品川氏は、人間の目で戦争を見たのが憲法9条であり、経済も人間の目で考えるべきだと述べ、「みなさん方がこれからの世界史を変える一役を担ってほしい」と訴えました。
 品川氏は終戦後中国からの復員船の中で新聞に掲載された日本国憲法草案を読み、「戦争放棄をうたい、軍隊を持たないと書いてくれたことに涙を流した」という自らの体験を紹介し、「戦争は天災ではない。起こすのも人間なら、それを許さず止めるのも人間。いつも『おれはどっちなんだ』と問いかけることが生きる座標軸となった」と振り返りました。
 また、日本経済の問題でも、戦争と同様に「人間の目で見るべき」と指摘。派遣切りの問題に触れ、規制緩和の名のもとで行われてきた構造改革の影響が雇用問題で最も顕著に表れていると述べるとともに、「東京・日比谷公園の『派遣村』以降、マスコミも取り上げざるを得ず、1つの大きな変化をつくった。アメリカの価値観とは違うこれからの日本経済をつくっていくうえで、みなさんの役割は大きい」と訴えました。