「平和憲法を守り、自衛隊の海外派兵・有事体制に反対する京都共同センター」、「安保破棄京都実行委員会」、「京都平和委員会」、「京都憲法会議」、「自由法曹団京都支部」の5団体は、20日、「田母神前空幕長侵略美化問題を糾明する学習懇談会」を開催し、会場があふれる60人が参加しました。
 懇談会では、日本共産党の井上哲士参院議員が「自衛隊=おそるべき幹部教育、その実態と政府の責任を告発する」と題して講演し、参加者からの質問や意見に答えました。
 井上さんは、田母神氏が懸賞論文に応募した「論文」や、空幕長と統合幕僚学校長時代の講話や訓話などを通じて、侵略美化の教育を自衛隊の中で展開してきた実態を明らかにしました。そして、「歪んだ歴史観・国家観」教育の目的が、自衛隊員と国民の意識を変え、日本が「戦争ができる国」づくりにあることを指摘。幹部教育の講師や講義内容について国会のなかで克明に追及し告発するなかで、「幹部教育について、政府として見直しを検討する」という答弁を引き出したことなどを話しました。
 とくに重要なこととして、田母神問題を、憲法改悪や自衛隊の海外派兵をすすめる政治の流れと軌を一にするものとして捉え、小泉・安倍「靖国」改憲派の動きが引き続き進められていることに触れ「平和と憲法を守る世論と運動の前進で改憲勢力を追い詰めるたたかいを大いにすすめよう」と強調しました。
 参加者からは、「いよいよ、政府は本性を現した。大きな怒りを感じる。苦しいシベリア抑留を体験したものとして、二度と戦争を起こしてはならない」などと決意の声が上がりました。(田中三郎)