邦楽振興に努める「京都三曲協会」(小山菁山会長)は24日、「邦楽を楽しむ会」(府立文芸会館和室)を開き、明治前期に京都で活躍した最後の検校(けんぎょう)といわれる幾山検校の作品3曲を披露しました。
 会長の解説をまじえ、名曲「萩の露」をはじめ、二作品を同時に演奏する趣向の「打盤・横槌(うちばん・よこづち)」や鴨川の四季の風物を歌った祝い曲「川千鳥」が演奏されました。
 「萩の露」は、秋の風情によせて男をあきらめ切れぬ女心を表わしたもの。会場いっぱいの約80人を前にして、古典曲を専門とする福森文子さん(京都永楽会主宰)が三絃(三味線)を弾いてじっくりと唄いあげるなか、門下の福貴文恵さんが筝(琴)を、虚無僧(こむそう)の流れをくむ琴古流の倉橋義雄氏が尺八を演奏し、観客を魅了しました(写真)。
 次回の「邦楽を楽しむ会」は3月28日。