「府民のつどい」にお集まりのみなさん!心からの連帯のメッセージを送ります。
 年明け後の国会の論戦を通じて、小泉政権の進めてきた「構造改革」が、国民の生活破壊であり、安全破壊であり、法治社会破壊であることが、誰の眼にも明らかになりつつあります。つまり生活の中での憲法で保障された権利を、ことごとく奪っていき、国民を無権利状態の裸にして、多国籍資本という狼の中に放り出すのが、小泉政治なのです。
 もう、私たちはだまされません。日々の暮らしの中に、一つひとつ憲法を根づかせ息づかせてきた長い伝統を持つ京都府のみなさんが「府民本位の新しい民主府政」を実現するためにたちあがられたことは、全国の憲法を暮らしに活かそうとしている人々の、大きな勇気をふるいたたせています。
 「府民本位の新しい民主府政」とは、地方自治体の現場から、あらためて今の憲法、とりわけ九条、そして二五条を選び直し、日々生かしていく「活憲」の政治を実現していくことにほかなりません。
 京都府のみなさんの運動が、本当に小学区単位で、憲法を生かす活動になりつつあることに、全国の仲間が学びかつ励まされています。「府民本位の新しい民主府政」を実現することは、ひとえ国民投票になっても、確実に勝つ、という力関係を京都府でつくることになります。どうか全力をあげて、心からの本気の運動を進めていって下さい。私たちもできる限りの協力をしたいと思います。
小森陽一・東京大学大学院総合文化研究科教授