精華九条の会が主催した写真展(4月30日、精華町)

 大型ミサイル保管用の火薬庫の建設が計画されている陸自・祝園分屯地のある精華町で4月30日、自衛隊ミサイル部隊配備が進む沖縄県・南西諸島を通して、建設計画の実態や問題点を考える写真展が開かれました。同展は「精華九条の会」主催で、5月14、28の両日(午後1時~午後4時半)にも開催されます。

 写真展では、宮古島のミサイル弾薬庫や石垣島へのミサイル部隊配備(今年3月)など、南西諸島の軍備増強やミサイル防衛の中身を写真や解説資料などのパネルで展示。南西諸島では、岸田政権による敵基地攻撃能力保有のもと、今後、長射程ミサイル配備が有力視され、現地では攻撃対象とされてしまうことに不安の声が上がっていることや住民運動の様子などが説明されています。

 また、いずれの日も沖縄とのオンライン交流を実施。30日は、「東アジア共同体研究所琉球・沖縄センター」の緒方修さんが、ミサイル配備の実態について講演。緒方さんは、配備目的について、中国の進出を軍事的に封じ込める米国の対中戦略の一環であり、「米国の国益に利用されるもので、島民を守る視点は一切ない」と強調。

 その上で、日本政府は離島奪還や局地戦闘も想定しており、「真っ先に狙われるのは私たちだ」と危機感をあらわにしました。

 現地との交流は両日とも午後1時半から。14日は今年度中に地対艦ミサイル部隊配備が狙われているうるま市で反対運動に取り組む住民、28日は「ノーモア沖縄戦命どぅ宝の会」メンバーです。

日本全土どこでも起こりうる事

 同九条の会の山田聡事務局長は、「展示会の目的はまず精華の計画について知ってもらうこと。そのうえで、沖縄で起きていることは日本全土で起こりうる問題であり、その目的と実態を通して考えてもらえれば」と話しています。

 会場は、精華町祝園西一丁目集会所(精華町役場東側)。両日とも午後1時~4時半まで。