申し入れ後の会見で訴える岡本さん(右から2人目)ら(10月5日、京都府庁内)

 南丹市が2021年度から直営化した「南丹市国民健康保険南丹みやま診療所」をめぐり、同市は11月から入院病床(4床)を休止する方針を表明しています。休止方針をめぐり地元住民でつくる「美山の医療を守る会」は10月5日、府に対して医師確保など入院の継続に積極的な役割を果たすよう申し入れました。

 同診療所をめぐり、南丹市は同市議会9月定例会で、診療所の中核を担っている所長の体調不良を理由に、11月から入院病床を休止する方針を示しました(9月8日)。住民には、休止方針とともに、10月の土日・夜間も医師不在の日があるとする文書が配布されただけです。また、入院再開のめども示されていません。

 府への申し入れでは、府保健医療計画で同診療所周辺を「医師少数スポット」と定めて医師確保の必要性を明記していると指摘。府は、府民の命と健康を守る立場で医師確保に最大限取り組むとともに、南丹市に対しても入院病床継続へ強い姿勢で臨むことを要望しました。

 申し入れ後の記者会見で、同会は、診療所以外に入院できる医療機関は、美山町の東端から車で約1時間の距離にあるなどの状況を説明。下村眞さん(75)は、「大病のときは町外(の病院)に行く。ここは、ちょっとしたことで入院して点滴を打って、それで家に戻って生活できる。他(の病院)に行ったらいいということではない」と述べました。

 胃がん療養中だという岡本達樹さん(74)は、「休止の話がでて毎晩、心配しながら過ごしている。地元で過ごして何かあったら診てもらえ、入院もできる施設が町内にあることで安心して過ごせる地域になる」と訴えました。また、住民が安心して過ごせる地域をつくることが、南丹市と京都府の責任だと強調しました。

 同会は9月22日に、同市に対して入院の継続を求めるとともに、休止判断にいたった経過について住民説明会を開くよう申し入れました。