京都市中京区出身のフラメンコダンサーSIROCO(シロコ、本名=黒田紘登)さん(35)はこのほど、スペイン・アンダルシア州ロンダで行われたフラメンココンクール「Aniya la Gitana de Ronda」のバイレ(踊り)部門で日本人男性初の優勝を果たしました。

同コンクール(6月30日)は、ロンダ地域の愛好家が主催。フラメンコのメッカ、アンダルシア州で開催される5大コンクール(ロンダ、カディス、コルドバ、ミナス、ムルシア)の1つで、今回23回目。日本人女性が2010年に優勝しましたが、日本人男性は初めて。

SIROCOさんは、20歳のときにフラメンコを題材にした芸術映画に触発され、渡西。2011年、日本フラメンコ協会の新人公演奨励賞受賞。今年、「日本のフラメンコを世界へ発信する」との理念のもとプロジェクト「TOKYO VIVA」を立ち上げ、その一環としてコンクールに出場しました。

決勝でSIROCOさんは、直前に見た闘牛の印象をもとに鬼気迫るパフォーマンスを披露し、会場が総立ちとなりました。「フラメンコを始めた15年前には足も手も叩けなかった自分が、ここまでこられたのは、家族や日本の皆様の支えがあったから。バイラオール(踊り手)であることを誇りにしてきたことは間違いじゃなかった」

8月19日にはロンダのフェスティバルで優勝者としてエキシビジョンを行います。

(c)Antonio Perez