20150814-01 中国残留孤児問題を次世代に伝えようと、日中友好協会は7日、京都市北区の立命館大学国際平和ミュージアムで講演会「望郷の40年~国に棄てられた残留孤児たち」を開きました。「平和のための京都戦争展」の文化企画として行われたもので、大河原としたか弁護士(日本共産党参院京都選挙区候補)らが講演しました。

 大河原氏は、戦時中旧「満州国」に開拓民として送られ、戦後、置き去りにされた「中国残留孤児」が生まれた経過や、同氏が弁護団を務めた中国残留孤児国賠訴訟について報告。「戦争によって被害を受けるのは庶民です。私の祖母も満州からの引き揚げ者でした。残留孤児の悲劇を伝える中で国を動かし、政治解決させることができました」と述べました。

 満蒙開拓団の生存者・黒田雅夫さんが当時の様子を報告。中国での逃避行の間に母と祖母を亡くしたことや、路上生活から終戦翌年に帰国したこと、生き別れて「残留孤児」となった弟と再会した体験を語りました。

 同協会は、戦争を二度と繰り返さないためにも、中国残留孤児の悲劇を描いた映画「望郷の鐘―満豪開拓団の落日」上映会の成功を呼びかけました。