維新の党の豊田貴志府議(山科区選出)が19日の京都府議会一般質問で、「『テロ政党』とも評される共産党」と、日本共産党を冒涜ぼうとくする発言を行い、20日の本会議で議長から厳重注意を受けました。日本共産党はただちに発言の撤回と謝罪を求めましたが豊田氏は謝罪に応じず、同党は20日に謝罪を求める声明を発表しました。
 豊田氏は、4月のいっせい地方選をめぐり、17日の衆院本会議での自民党議員による同党への“ヤジ”を引用して、「『テロ政党』とも評される共産党をストップさせるべく、戦いを挑ませていただきます」と発言。20日の議会運営委員会理事懇談会で、本人に発言の削除と謝罪を求めることで各会派が一致し、議長が豊田氏に通告しましたが、謝罪には応じませんでした。このため、同日午後の本会議冒頭で、議長が「議会の品位と公党の名誉を傷つけるもの」と厳重注意を行い、発言部分を議事録から削除する考えを報告しました。
 声明では、国会でのヤジについて自民党と発言議員が撤回・謝罪(19日)したにもかかわらず、「引用しただけ」と開き直り、議会と同党への謝罪を行っていないことについて、「まったく反省なく、断じて許されない。議員としての資質が問われる」と厳しく批判し、同氏にたいして、自ら進んで発言の撤回・謝罪を行うとともに、維新の党京都府総支部に対しても謝罪を求めるとしています。
 同氏は、これまでも府議会で事実無根の暴言を吐き、問題になっていました。9日の府議会(建設交通常任委員会)でも「(家の横に)オウム真理教が来るとか、まあ、共産党員が引っ越してくる。もう嫌ですよ」と発言。昨年12月22日には、府議会予算特別委員会で「『赤旗』の最大販売先である公務員の既得権益を守る御用聞き政党」と述べるなど、日本共産党への暴言を繰り返し、以前にも「君が代」を歌わない教員に対し「非国民」「思想犯」などと発言しています。