歌と踊りで丹波の魅力をアピールし、活性化につなげたい―京丹波町の住民が地域の魅力を紹介する楽曲「丹波そぐる節」を広めようと活動しています。曲に合わせた踊りも完成し、「歌と踊りで、気軽に楽しく、魅力を発信していきたい」と意気込んでいます。

日本舞踊家が振付の指導に

練習会で舞踊家から振り付けを学ぶ住民練習会で舞踊家から振り付けを学ぶ住民

はあ~ よいとこ ええとこ そぐるよいとこ 京丹波
観音峠越えればヨ 丹波の里だ

 テンポよく明るい音頭調の曲に合わせ、見よう見まねで体を動かします。25日、同町豊田の集会所で、楽曲の振り付けの練習会が開かれました。約20人が集まり、プロの日本舞踊家から振り付けを習いました。練習に参加した60代女性は「易しい振り付けで楽しく練習できる。曲と踊りで、いいアピールができれば」と笑顔で話します。

歌詞に特産品景観もりこむ

 曲の完成は昨年春。同区区長だった門隆雄さん(69)が「丹波のテーマソングで地域おこしを」と考え、作詞家らに制作を依頼しました。「そぐる」は古い方言で「より優れた事」の意。歌詞には丹波の特産品や景観などを盛り込み「丹波がどんな所か知ってもらえる内容」になりました。
 門さんは、「丹波は栗や黒豆などおいしい農産物があり、琴滝などの景観も魅力。素晴らしい魅力を伝えたい」と話します。
 同地域では、若者が都市部へ流出し高齢化が進むとともに、京都縦貫自動車道の全面開通(今年度内)で「通過する町」になるのではとの懸念があります。門さんは「楽曲を地域の活性化にもつなげたい」と期待を込めます。

同好会結成し祭りで披露も

 昨年、町内のケーブルテレビで曲を流したところ「私も協力したい」と反響が大きく、同好会を結成。会員は約120人になりました。これまで、同会でプロモーションビデオ作成や地域の行事で披露するなどしてきました。
 さらに、楽曲を生かそうと新たな振り付けも完成。今後は町内の祭りやイベントなどで踊りとともに披露していきたいと考えています。門さんは「気軽に楽しく多くの人が参加できる活動を通じ、1人でも多くの人に丹波の魅力を知ってもらえれば」と話しています。(「週刊しんぶん京都民報」2015年2月1日付掲載)