東北支援企画 「東北支援企画2014もっと広がれ支援の輪!From伏見」が22日、伏見区の呉竹文化会館センターで行われました。伏見地区労、伏見民商、新婦人伏見支部や伏見区内の23労組で作る実行委員会によるもの。
 実行委員会を代表して板東利博議長が開会あいさつ。第1部は東本願寺僧侶のシンガーソングライター・鈴木君代さんによるギターの弾き語りコンサート。反戦平和の歌声を会場いっぱいに響かせ、「人との絆で結ばれているからこそ人間。東北の人々も沖縄の人々も繋がっているんですね」と語りました。
 第2部は、宮城県石巻のボランティアセンター現地事務局長の小玉高弘さんが「東日本大震災 宮城県の復旧・復興の現状と課題」と題して講演。宮城県の地震の概況と人的被害、住宅被害などついて分析し、3年半が経っても避難先で暮らす被災者は24万6600人で、復興が大きく遅れている実態を述べました。また、地元の農林水産業や自治体関係者が皆無で企業の食い物にされている宮城県復興会議(議長=三菱総研理事長、副議長=日本総研理事長)や復興予算の使い方を告発。宮城県知事も「私がめざすのは『創造的復興』の実現です」と云いながら、仙台空港の民営化や先端遺伝子研究の医学部設置などに莫大なお金を使うことについて「本当にこれが復興なのか。今なおストレス、孤独死、自死が絶えない仮設住宅の入居者への目玉政策なのか。被災者が求めていることは、医療であり福祉であり住まいの再建ではないか」と指摘。震災風化への苛立ちと五輪開催により復興が遅れている状況も述べ、「アベミクスは被災地には無縁。生活・営業・労働の機会の復興を原点に目前の被災者の救済を」と訴えました。会場からは共感と励ましの大きな拍手が起こりました。
 会場内には東北被災地3県の物産展、被災地写真や現地の新聞、広報誌、ミニコミ誌や商業新聞などが展示されて、来訪者のみなさんが見入っていました。(仲野良典)