伏見母親大会 第42回伏見母親大会が7日、伏見呉竹文化センターで開催され約120人が参加しました。テーマは「福島を忘れない! 福島をくりかえさせない!──子どもたちに、安全な環境を残そう 子どもたちに、安心できる未来をつくろう」。福島原発問題に関するさまざまな報告と福島出身のピアニスト赤津ストヤーノフ樹里亜(ジュリア)さんのピアノ演奏とダンスアーティスト小出野夕梨さんのダンスが披露されました。
 大会事務局長の中地フキコさんが開会の挨拶で、福島では未だに15万もの人が避難生活をしており、福島にとどまっている人の中で甲状腺ガンが18人、疑いありが25人も出てきているとの述べ、「これは通常100万人に1人、または2人という発症率ですが、福島では1万人に1人というものすごく異常な数です。地下水が汚染されて海に流れ込んでいるという事態も明らかになっています。原発はいらないというのが私たちの願いです」と訴えました。また日本母親大会に参加した伏見区の荒木香さんと清水和代さんが報告。荒木さんは「福島原発汚染水の拡大、負担を強いる消費税、戦争できる国を目指す改憲の動きなどを学習できました。学んだことをしっかり生かしていきたい」と話しました。 
 福島でのボランティア活動について石村和子さんらが報告。8月15日から3日間現地で、(1)現地被災者からの聞き取り調査(2)「復興・絆・夏まつり」で京都から運んだ支援物資を配布(約550戸)(3)倉林明子参議院議員が清水寺森清範貫主から託された色紙「福」を手渡し(4)仮設自治会長やまつり実行委員との交流会(5)浪江町現地調査の様子をパワーポイントで説明(詳細は「週刊新聞京都民報」8月25日号既報)しました。そして現地から、「まだまだ復興を成し遂げるまではかなりの時間を要すると思いますが、少しでも早く住民が安心して生活できるよう、今出来ることをしっかりと行きたい」との便りが届いたことも報告されました。
 福島から伏見区に避難している斎藤夕香さんが新聞やTVでは報道されない苦しみ、悩みや葛藤、そして避難の決意に至るまでの気持ちを話しました。「最後は、自分で放射線量など計測して、真実を知って判断することが大事。なかなか避難の判断がつかなかったが、やっぱり一番は子どものことで決断した」との言葉に参加者もうなずいていました。
 伏見「原発ゼロ」パレードの会が毎月1回の取り組みへの参加や「大飯原発差し止め訴訟」提訴の報告と支援を訴えました。
 大会では、東電が放射能物質を処理できずに太平洋に流しているという事態を厳しく批判し、「福島を忘れない! 福島をくりかえさせない!子どもたちに、安全な環境を残そう、子どもたちに安心できる未来をつくるため元気にたたかっていこう」との大会アピールを確認。最後に「折り鶴」を赤津さんのピアノ伴奏で心を込めて唱いました。(仲野良典)