再稼働反対監視テント村オキュパイ大飯 定期検査のために昨年3月18日から停止していた大飯原発3号機の原子炉が、7月1日の午後9時に起動しました。同原発の起動は1年3カ月ぶり。「原発ノー」の声がわきあがる中、政府・関西電力は国民の声に耳を貸さず、再稼働を強行しました。
 再稼働を止めるため、大飯原発の周辺に多くの市民が集まり、抗議の声を挙げている中での再稼働でした。抗議行動は、「再稼働反対監視テント村 オキュパイ大飯」が、ツイッターやユーストリームなどで呼び掛けたもので、約400人が参加しました。市民らは、音楽を演奏しながら「再稼働反対」と訴えました。
 18時30分ごろ、抗議行動の参加者が車や座り込みで封鎖していた入口の一方を、機動隊員らが排除していきました。市民らは、逮捕者を出さないために、警官と近づく時には、手を挙げて非暴力の抗議行動をおこなっていたにもかかわらず、次々と敷地外へ運び出されました。こうした警察の姿勢に対して、「暴力反対」の声があちこちからあがりました。
 再稼働を阻止できた時に掲げる横断幕を用意した人もいます。そこには、「野田首相 止めてくれてありがとう 原発で作った電気なんていらない!」と書いてあります。この横断幕を作った、飲食店「空歩21」の経営者の方は、「争っても止まらない。愛や喜びをもって伝えたかった」と語りました。
 抗議行動に参加した、南丹市に住むドイツ人は、「日本に移り住んで約40年になる。農業を営んでいる場所が30キロ圏内の南丹市で、原発の再稼働はとても怖い。再稼働は絶対に反対」と述べました。(椥原正)