原発事故や放射線の人体への影響、自然エネルギー発電などの正しい知識を授業で教えたい──そんな教師向けの自主テキスト「子どもたちに確かな判断力をつけるために 原発・放射線をどう教えるか」(京都教職員組合発行、B5判100ページ500円)が完成しました。
 主な執筆者は、弊紙で「1から分かる原発問題」を連載(2011年7月から12月)した市川章人さんと小野英喜さんです。
 テキストは1章が授業用テキストで、そのまま印刷して授業で使えるように作られています。内容は「原発はどのようにして電気をつくるのですか?」「福島原発の事故は何がどうなったのですか?」「放射性物質の入っている食品を食べると?」など9項目。
 2章は、教師用の解説と資料集。文部科学省の「放射線副読本」と教科書の問題点が書かれています。3章では小中高の実践例が紹介されています。
 テキストを編集した大平勲・京都教育センター事務局長は「文科省の副読本を批判するだけでなく、教師が授業でどう教えていくかを実践的に示すことを重視しました。子どもたちが正しく怖がる知識を身につけてくれたらと思います」と話しています。
 市川氏を教師に実際に同テキストを使った模擬授業が24日13時半から、左京区の教育文化センター301号で行われます。問い合わせ先は、京都教職員組合TEL075・752・0011、京都教育センターTEL075・752・1081。(「週刊しんぶん京都民報」2012年6月24日付掲載)