原発ゼロをめざす交流センター 原発のない社会を目指す綾部市民が結成した「原発ゼロをめざす交流センター」は2日、同市内の林業センターで講演会「福島第1原発からの避難の実態を聞く」を行い、55人が参加しました。
 昨年3月に福島県南相馬市から綾部市に家族で避難してきた井上美和子さんが講演しました。井上さんは福島第1原発から35キロの自宅から、2人の娘を放射能から守ろうと避難を決意し、関西にたどり着いた経過を説明し、「新潟からフェリーに乗って、これで子どもを放射能から隔離できたと思った。緊張が解け涙がぼろぼろこぼれました」と語りました。
 また、大飯原発3、4号機の再稼働について、「野田首相が再稼働について話すのを見るたびに、私たちのことを何も考えておらず、本当に腹立たしい」と強調。そのうえで、原発を無くすためには政治を変えることが重要だと指摘し、ある僧侶が政治を変えることを「糠(ぬか)床をかき混ぜる」と例えた言葉を引用して、「みなさん私と一緒に糠床をかき混ぜて下さい」と呼びかけました。
 同交流センターを代表して日本共産党の堀口達也綾部市議が情勢を報告し、京都府知事、国に対してファックスやメールで抗議の声をあげようと行動提起を行いました。
 参加者の女性(63)は、「避難経験者の生の話はとても胸に響きました。山田知事は再稼働を容認した理由を府民にきちんと説明するべき」と話しました。