新美公募展 結成20周年を迎える京都の民主的美術団体「新美」の公募展が京都市左京区の京都市美術館本館2階で始まりました。29日まで。「新美」はどこからも束縛されないというアンデパンダンの精神にもとづき、自由に自己の作品を表現することを目的としている団体で、公募展は46回目です。
 被災地に心を寄せた絵画や書、原発への怒りを表した作品が目をひきます。「鎮魂歌」と題した花の絵、「頑張れ東北 岩手富士紅葉」の絵画、希望の7色を小さな着物で表わした「小さき華衣 希望の虹」をはじめ、大きなこぶしを画面いっぱいに描いた「原発0」などの力作が並びます。また、「思想調査」というタイトルのオブジェは金網の中に閉じ込められたペンとリンゴ、金網の上にもリンゴが置かれており、言論抑圧された金網の中と自由を勝ち取ったシンボルとしてのリンゴで、たたかうことの大切さを訴えていると言います。
 会場ではこのほか「京にいきる・再発見」「写真川柳」「インド美術旅行」の企画展示など、写真、彫刻、工芸など127人の270作品が展示されています。無料。9時から17まで(最終日は16時)。問い合わせ先は新美事務局TEL/FAX075・931・4516(荒瀬方)。