京都サバイバルウオーク 大地震に遭遇した際の安全確保策を学びながら徒歩での帰宅を体験する「第13回京都サバイバルウオーク」(同実行委員会主催)が14日、京都市内で行われ、市民ら約40人が参加。昨年の東日本大震災を受けて、地震国・日本の現状や日ごろからの減災・防災の備えの必要性についても学びました。
 サバイバルウオークは、阪神・淡路大震災(1995年)を契機に、「歩いて安全に家まで帰れますか」をスローガンに2000年から毎年1月に開催しているもの。今回は、同日午前8時に京都府中部を震源とするマグニチュード9の直下型地震が起こり、以後間断なく余震が続いているという想定の下、直接自宅を目指すコースと学習会を含む実行委員会コースの2コースで実施しました。
 参加者は、京都市役所前を出発点に御池通を西進。防災士の資格を持つスタッフが前面ガラス張りのビル・マンション前やブロック塀・自販機そばなどの危険個所とともに、コンビニ・ガソリンスタンドが水道水、トイレを利用できる「帰宅支援ステーション」に指定されていることや人命救助に工事現場のジャッキ、バール等の工具類が活用できることなどを随時説明しました。
 京都国際マンガミュージアムで行った学習会では、京都市内で工務店を営む堀井聖介さん(42)=全国中小企業青年中央会会長=が陸前高田市へ支援に入った経験を報告したほか、スタッフが東日本大震災の特徴や京都市の第3次地震被害想定、京都の地震環境などについて説明しました。
 今回初めて参加した中国・上海出身の聶彩雲さん(41)=大阪市淀川区=は、「来日2年目で日本語がまだ十分に理解できないため、専門用語の多い災害情報に戸惑うことがあります。今日は、安全に帰宅するためのポイントを知ることができて良かったです」と話していました。