伏見革新懇講演・総会 伏見革新懇は11日、小浜市明通寺住職で原発反対福井県民会議代表委員の中嶌哲演氏を迎えて「講演&2011年総会」を伏見区の御香宮神社参集館で開き、57人が参加しました。
 「原発銀座・若狭からのメッセージ~福島をくりかえさせるな」と題して講演した中嶌氏は、学生時代、広島の被爆僧侶との出会いをきっかけに若狭に住む広島の被爆者援護の托鉢を続けながら、長年にわたり脱原発の運動を献身的に取り組んできた著名な仏教者。世界1の原発銀座といわれる若狭原発の実態と危険性をするどく告発してきました。「福島の10基の原発が関東首都圏の電気を送っているのと同様に、6億キロワットの電気しか使わない若狭に15基の原発が建設され、関西の620億キロワットの電気を作っている。その若狭も使用済み核燃料を六ケ所村に送り加害者にならざるを得ない。このことを顕在化させたのが福島原発震災です」、「若狭でも原発反対の住民の激しい抵抗がありましたが、権力、金力、国家暴力が総動員され住民の運動が弾圧、圧殺されたのです」と述べました。そして、小浜市では住民が2度にわたって有権者の過半数を超える署名を集め、4基の原発建設を阻止してきたことも詳しく紹介しました。
 最後に中嶌氏は、「福島を忘れず、被災者に寄り添い、福島を絶対にくりかえさせてはなりません。『小欲知足』『自利・利他・円満』と仏教が教えるように、全環境・全生命の平和・共生をめざし、再稼働ストップ、脱原発へともに力をあわせましょう」と訴えて講演を結びました。
 講演会では、「バイバイ原発ふしみ」実行委員会代表が連帯のあいさつを行い、中村和雄京都市長予定候補が、「若狭原発群から60キロ圏内の京都市こそ『脱原発宣言』を発信すべきです」とのメッセージを寄せました。「若狭原発前夜という言葉で真剣に訴えられたことに心が動かされた」「若狭の闘いが改めて重要な闘いであることを肝に銘じた」などの感想が寄せられました。
講演会の後、伏見革新懇2011年総会が開かれ、2012年運動方針などを決定するとともに、56人の世話人を選出しました(S)