ビギナーズネット 11月から司法修習生に給与を支給する給費制を廃止、貸与制に移行したことを受けて8日、京都市中京区で給費制維持を求めて今年度修習生らが記者会見を開きました。
 会見を開いたのは修習生や若手弁護士、修了生、大学院生などでつくるビギナーズネット京都支部。
 給費制廃止と貸与制実施は1日から施行。昨年11月から施行予定だったものを、同年11月の国会で「1年限り延長する」と決められていました。
 会見でメンバーらは、延長した理由の▽修習修了者の経済状況を勘案した措置のあり方の検討▽法曹養成制度全体の見直し─などが不十分であると指摘。「経済状況も好転せず、東日本大震災で被災して法律家になることをあきらめた仲間もいる。経済力で差別されることを防ぐ給費制を維持すべき」と訴えました。
 同支部・修習生の國府朋江さん(28)は、「弁護士も就職難で、修習後に事務所や会社に入れるかわからない。修習直後に独立する資金もなく、貸与の返還を迫られるのは不安」とのべました。
 同じく修習生の井田光俊さん(27)は、「実家の関東方面に希望したが、高知県での修習となった。交通費や下宿先の家賃など自己負担とされており、負担が重い」と話しました。