相馬市支援ボランティア 日本共産党北地区委員会のボランティア3人が5月24日から26日まで、福島県南相馬市へ支援に行きました。参加した福田陽介・同地区常任委員(35)のレポートを紹介します。
 訪問に行った郡市委員長のお宅は門の前までガレキの波が迫ってきたそうです。道路1本を隔てて、残った家と潰された家に分かれており、少しの差が運命の分かれ道になってしまったことに胸がつぶれる思いでした。
 訪問した家の人は、「高台に避難したら、白い鳥の群れのようなものが見えてきました。それが津波でした。その後ろからもっと大きな赤黒い第2の波が来ていて、地獄のような光景でした」「となりのご主人が波につかりながらうちに避難してこられました。全身真っ黒でだれか分かりませんでした。直前まで奥さんの手を引いていたそうですが、振り向くと奥さんはもう流されていて、後日遺体で見つかりました」など、本当に恐ろしい体験を語ってくれました。
 今も危機状況が続く原発に対しては、どの方も怒りをあらわにされ、「自宅で作っている野菜は食べられるのか、放射能測定をきちんとやってほしい」と言われる方もおり、ほとんどの方が原発ゼロ署名に賛同してくれました。
 東電が一方的に線を引いた30キロからわずかにはみだして圏外になった家の方は「一方的な線引きで東電から見舞金が出ないのはおかしい」と怒りをぶつけられました。家賃補助の相談にすぐに対応して喜ばれたり、「共産党が話を聞いてくれるだけでもうれしい」と言われたこともありましたが、こちらのできることの少なさに歯がゆい思いでした。
 住民の皆さんは津波被害に加え、放射能の危険でそこに住み続けられるかどうか分からない大きな不安とストレスを抱えています。南相馬市の党自身も同様の困難を抱えており、物心両面の支援が必要です。