気象予報をテレビやネットに配信する「ウェザーニューズ」社(東京都港区)に勤め、過労自殺した気象予報士の男性=当時(25)=の遺族が同社に対して、損害賠償を求めて京都地裁に提訴していた問題で14日、同社は和解金の支払いと謝罪に応じ、和解が成立しました。
 和解項目では、会社側が長時間労働による過労で自殺したことを認めた上で謝罪し、同社の労働環境の改善を行うことも約束しました。
 訴状では、男性は08年4月から正社員として、テレビ局に送信する天気予報原稿の作成業務に従事し、半年間でおよそ80~230時間におよぶ残業を続け、うつ病を発症。同年10月2日に自殺しました。
 和解成立後の記者会見で男性の兄(32)は、「和解できましたが、弟には二度と会えません。会社には異常な働かせ方に終止符を打ってもらいたい。日本社会から異常な働き方をなくし、過労死・過労自殺のない社会になってほしい」と話しました。