憲法を踏みにじる7年間イラク戦争を検証する 京都第一法律事務所は4日、「イラク支援ボランティア」の高遠菜穂子氏を迎えた憲法講演会「憲法を踏みにじる7年間 イラク戦争を検証する」を開き、190人が参加しました。
 高遠氏が「命に国境はない」と題して講演し、イラク戦争当時から現在までの生々しい様子を写真や動画を使いながら報告。銃弾が飛び交うイラク戦争の様子や、米軍の攻撃で殺され傷ついた遺体の写真を示しながら、「遺体が異様に変色するなど不自然なものが多く、生まれてくる子どもも身体が欠けるなど、米軍が化学兵器を使用した可能性が高い。現地の住民は今でも苦しんでいる」と告発しました。
 アメリカが戦争の「大義」とした大量破壊兵器の存在も確認されず、不当な戦争を行ったことを批判。イギリスやオランダ政府などでイラク戦争の検証が始まっていることを紹介し、「オランダではイラク戦争を国際法違反としました。イギリスでも閣僚がアメリカ政府で調査を行い、徹底的な調査がされています。日本政府もイラク戦争の検証を行うことを求める運動を広げたい」と呼びかけました。
 また高遠氏は、憲法9条について「私が誘拐された時、また現地で危険な目にあった時も『平和な国から来た』ということで、命が救われたと思う。憲法9条の力を実感しました。9条を守る運動を強め、9条の理念を個人レベルで実践していきたい」と述べました。