より豊かな学校給食をめざす京田辺市の会は8日、「京田辺市の学校給食のイマと未来を考える学習懇談会 『今後も自校直営堅持』の八幡市からの報告」を開催し、保護者ら17人が参加しました。
 懇談会では、八幡市の栄養士が同市の小学校給食の取り組みについて報告。8小学校中6校で、複数の正職員の調理員を配置した体制で、八幡市の歴史を学ぶ「松花堂弁当給食」や子ども達が自分で栄養バランスを考えて料理を選択する「栄養バイキング給食」、班ごとに鍋を囲む「鍋給食」、調理員の方が盛付けに腕をふるう「パーティー給食」など、特色ある給食づくりの内容や調理員が魚の模型を手作りして子どもに説明するなど、栄養士や調理員が相談しながら、食育に取り組んでいる経験などを紹介しました。
 そして、「子ども達が手間ひまをかけて給食を作ってくれたと実感できるようにするのが食育ではないか。例えば、給食で出すいなり寿司は一つ一つ手作業で五目寿司を油揚げに詰めている。そうするとやっぱりスーパーなどで売っているのとはぜんぜん味が違うし、子ども達はそういう違いには敏感に反応します。手間をかけてつくったものは子ども達もわかるし、喜んで食べてくれます」と話しました。
 懇談では、「京田辺市では民間委託にしても栄養士がいるからと言うが、調理の部分では栄養士もかなり調理員の方に助けられている。相談しながらやっていかないと本当に良いものはできない」、「八幡市のお話を聞いて、調理員の方も教育にたずさわっているという志をもっていると感じました。自校直営方式でがんばれば、こういうすばらしい給食ができるということを、もっと多くの人に知ってほしい」、「4月から調理が民間委託された小学校ではデザートなどがすべて既製品で手作りの品がなくなっている。そもそも手作りの給食というイメージがなくなっているのではないか」という声が出されました。(青木綱次郎)