「憲法九条を守る木幡・六地蔵の会」(代表=志岐常正・伊佐清美)は8日、木幡地域福祉センターで「憲法九条を守る紙芝居と戦争体験を語る会」を開催しました。
 第1部は「なにわのゴリちゃん」の紙芝居。落語でおなじみの「七度ぎつね」「さらやしきのおきく」が紙芝居で演じられ、子どもたちは興味深く、話の展開をわくわくしながら聞き入っていました。一転、「かわいそうなぞう」は戦争で人間だけでなく、動物たちの命も奪われた内容で会場は静まりかえりました。
 第2部は「地域のみなさんが戦争体験を語る」で4人が話しました。木幡で生まれ育った平岡永生さんは、小学3年から中学1年まで戦争があり、農業動員で槇島や小倉で野菜作りをしたことと木幡駅前で戦闘機が頭上を旋回した体験を語り、「操縦士の顔が見えた気がした。中学はカーキ色の制服だったので兵隊と間違われたのかも知れない。九死に一生を得た。戦争に負けたと聞いた時は悲しかったが、これでやっと食べられるとほっとした」と話しました。
 佐藤京子さんは京丹後市峰山町に学童疎開した時に両親にあてた手紙などを紹介しながら、「終戦で憎い敵に降参したのかと、本堂の庭でうつぶせになり声を立てずに泣いた」と軍国少女だった自身を語りました。また、戦前からの日本共産党への大弾圧から戦争への突入の時代は「見ざる聞かざる言わざるの時代。まともな教育もなかった」と当時を振り返りました。
 このほか「朝鮮戦争の頃、警察予備隊への募集反対のビラをまいた教師が逮捕された様子を見て、子どもたちのために反戦運動に取り組んでくれていることを知った」「5人兄弟の兄2人が満州でひどい目に遭った。当時の教育では天皇が命令すればいつでも死ねると思っていた」などの体験が語られました。
 戦争の体験を後世に語り継ぐ大切さとともに九条を守るために力を合わせようと確認しあって閉会しました。(帆足慶子)