20100719-01.jpg 梅雨が明けた19日、京都市左京区にある府立植物園の約40鉢のハスがキレイな花を順番に咲かせ始めました。
 地中に埋められた大きなマンホール形が35鉢、地上に置かれた80センチ幅の鉢が15鉢並べられた蓮地域帯では、純白や薄いピンク、濃いピンクなど色とりどりの花が見られます。
 花びらは一重から二重と八重などさまざま。二千年バスとも言われる大賀蓮は、千葉県の泥炭層から発掘された推定2000年以前の種の生育に成功したもの。不忍池斑蓮(シノバズノイケマダラハス)は、奈良の東大寺中性院では「金華山」と言われ、法華寺の庭園で江戸期から植生されています。
 他にも歴史的ないわれのある蓮として、一天四海、太白蓮、金輪蓮、瑞光蓮、天上蓮、金沢支那蓮、芦山白蓮など同植物園で多種多様の蓮が集められて栽培され、来園者を楽しませています。
 写真は漢蓮(香炉蓮、白玉蓮とも言う)。唐招提寺に植栽され、小型で八重咲きの古い品種で球状のままで散花します。精錬潔白感が漂い、こころを清めてくれそうです。庭園の蓮帯には、猛暑にもかかわらず大勢の人達が美しいハスを愛で、写真や写生などで楽しんでいました。開花は品種によって異なりますが8月下旬まで順次開花していきます。(仲野良典)