水族館いらない市民ネットワーク オリックス不動産が梅小路公園(京都市下京区)に水族館建設を計画している問題で、京都市内の住民や市民団体らが11日、「“梅小路公園に水族館はいらない”市民ネットワーク」を結成しました。
 同ネットは、これまで同水族館計画について多くの市民と議論を積み重ねてきた、6つの市民団体が呼びかけて結成されました。
 同日開かれた結成集会で、「京都・まちづくり市民会議」事務局代表の中島晃弁護士が「これまでシンポジウムなどを開き、水族館のさまざま問題点が明らかになりました。幅広い市民と共同しながら水族館建設反対の世論を広げよう」と参加者に呼びかけ、結成を確認。市民世論を広げることや、自然豊かで広域避難場所である梅小路公園の充実を求めることなどの行動計画を示し、2月7日に開かれる「梅小路公園しぜんフェスタ」の成功を目指すことなどを提起しました。
 神戸松蔭女子学院大学の中林浩教授が「京都の都市格からみた水族館計画」と題して記念講演。中林氏は京都には自然と調和した寺社など歴史価値のある観光資源も多い特徴を述べ、「景観の問題や観光資源、芸術性など、どの観点から見ても水族館は必要ない」と強調しました。
 参加者から「なぜ京都市は自然を壊す水族館をつくるのか」「地元では『水族館はいらない』というステッカーを多くの家で張らせてもらい、共同が広がっている」「まだ水族館建設は決まっていないことを市民に知らせるべき」などの意見が出されました。
 
 日本共産党の河合葉子市議が、水族館建設の問題点についてさらに議会で追及していく決意を述べました。
 同ネット結成を呼びかけたのは、「京都・まちづくり市民会議」、「京都水と緑をまもる連絡会」「新建築家技術者集団京都支部」「自由法曹団京都支部」「下京梅小路パークプロジェクト」「梅小路公園に水族館問題を考える懇談会実行委員会」の6団体です。