憲法9条京都の会は2日、京都市東山区の円山公園野外音楽堂で「今、9条が輝くとき 生かそう憲法守ろう9条 5・2憲法集会in京都」を開催し、会場にあふれる人が出るなど、4600人を超える府民らが参加しました。
 「いのち」と題して記念講演した作家の瀬戸内寂聴さんは、「非常時」という言葉を聞いて育ち、「天皇のための正しい戦争」と信じ込まされていた少女時代や、太平洋戦争突入で東京女子大を繰り上げ卒業し、身の危険を感じて結婚して中国に渡った体験などを紹介。「戦争は牢屋に入っても反対を貫こうと思う。生きている限り戦争に反対しなくてはならない。ひとりの力が小さくてもみんなが力を合わせれば強い力になる。死ぬまでその気持ちを変えないつもり。世界の平和を守るようにしていただきたい」と呼びかけました。
 スピーチに立った益川敏英京産業大学教授・京都大学名誉教授(ノーベル物理学賞受賞)は、1950年代に黒人差別が問題となったアメリカで今、黒人のオバマ大統領が誕生するなど世界は進歩しており、9条改憲が政治問題になれば国民の猛反対が必ず起きると信じる、と強調。「憲法9条はあっても、アフリカのソマリア沖に自衛隊は行く。なぜ、改憲する必要があるのか。交戦権がほしいからとしか思えない。ぼくは戦争はいやです」とのべると、参加者から大きな拍手が起きました。
 参加者は、集会アピール「今、憲法を輝かせるとき 平和への輪をつなぎ、ともに歩こう」を採択し、京都市役所前まで行進しながら「憲法9条を守ろう」と訴えました。
(瀬戸内、益川両氏の講演・スピーチなどの詳細は、週刊しんぶん「京都民報」5月10日付で報道します)