「第33回日中友好京都きりえ絵展」が左京区岡崎の市美術館別館で14日まで開催されています。日中友好協会府連合会「京都きりえの会」が主催。会員16人の32作品と全国きりえコンクール入選作品が展示されています。
 同会会長の川越義夫さんは、「素材に1枚の紙を用い、刃物で切るという手法で自分の思いを形にします。表に現れない形を創造させるところを大切にしたい」と言います。
 切り絵を指導している渡辺勝さんは、「今年も素晴らしい力作ばかりです。切り絵はデッサンが大事です。下絵を描き、どこを切り抜くかを墨でかたどり、ケント紙に重ね合わせて中心から放射状に慎重に切り抜きます。B4サイズの作品の完成には一週間はかかりますね。京都のみなさんの作品は構図的にも緻密で芸術的にもレベルはかなり高い」と話しています。
 大柄な他府県の作品に比べて京都の会員の切り絵は精巧で白黒や淡い色合いの薄い土佐紙で彩る方法など多様な工夫を凝らした京都らしい美しい作品で、鑑賞者のこころを和ませてくれます。
 会場には「きりえ京うちわ」や「きりえ年賀状」などの小物作品も展示されています。 (仲野良典)