民青同盟と日本共産党の両京都府委員会が青年雇用問題の改善にむけて取り組んでいる「08年働き方改善に向けたアンケート調査」の中間報告から一部を紹介します。
 障害者ヘルパーの男性(20代)
 障害者自立支援法ができ、会社の経営も厳しくなっています。単価の報酬も減ってしまい、この制度のままでは、安定した給料を得ることができません。
 仕事内容のわりに給料が低く、手取りで10~13万円が普通です。一時金もなく、有給休暇もありません。これでは一人暮らしもできず、将来が見通せないし、仕事はやりがいはあるけど、続けていく自信は正直ないです。昔は、給料はもっと良かったと聞きます。それがどんどん下げられて、昔と比べても働く条件は悪くなっている。若い人が、働きやすい環境にしていかないといけないと思います。
 同じ事業所の話では、「どこでも若い人がこない」と言います。自分の事業所も自分ひとりが20代で、あとはみんなパートで50代の人たちです。まだ経験も少ないのに、いろんな責任がかかってくるし、若い人がいなくて一人で孤独にやっている感じで精神的にもしんどくなっています。
 アルバイトの男性(20代)
 一年前、リラクゼーションの店で2ヶ月間働いていました。職安から紹介された個人経営のお店で、タイムカードがなく、契約書もなく、最初は研修という形で働きました。
 朝8時~夜20時までの12時間拘束。2ヶ月たって、「あなたは向いてないからもう来なくていい」と一方的にいわれ、「じゃあ2か月分の給料をください」と言ったら、「何もしていない人に払うことはできない」といわれ、2か月分の給料と、1か月分の交通費が払われませんでした。
 職安に相談に行ったら、労基署にといわれ、労基署に行ったが、こういう場合は裁判になるからと言われ、そこまでするのはしんどいと親にも言われました。労基署が、会社のほうに話もしてくれましたがいっこうに進展せず、給料も支払われないまま。労基署も会社側の言い分ばかりを聞いて、こちらの話を聞いてくれませでした。結局、1年たっても、その分の給料は支払われないままです。
 その後も、職安を通じて仕事を探しましたが、今のところも8時間労働で休憩をとることができず体力的にもしんどいです。しかし、自分から申し出ると働きにくくなるかもしれないと思い言えません。
 こういう経験を通じて、契約書とタイムカードはないとだめだとわかったけど、仕事するとこするとこ、法律さえ守られていないところばかりです。職安を頼るしかないのに、職安に紹介されたところもひどい実態がある。なんとかならないのかと思います。
 特別養護老人ホームで働く男性(20代)
 60名の職員がいるが、若い人が多い職場。中間やベテランの人がいなくて、壁にぶつかるとどう対処していいかわからず、新しいことに挑戦することもなく、問題が起こらないようにするかという方向にしか考えられなくなっている。
 利用者の立場で考えるという視点が、余裕がないせいでもてなくなっている。本来、ベテランの人や経験ある人が、若い職員の悩みや相談にもこたえてアドバイスしてくれて仕事の中でみんなと成長していくということができるのに、若い職員ばかりで自分のことで精一杯になってしまい、そういこともできない。みんが仕事で忙しくしていて、交流をする場ももてない。
 同期で30名が入職しだが、5年で5人しか残っていない。やりがいを感じてこの仕事を選んでも、やりがいが持てずに辞めていく人が多い。
 最近は、非常勤や派遣も採るようになり、同じ仕事をしていても、正職と非常勤では給料のちがいもあり、一緒に対等に仕事をするということができなくなっている。職員の人間関係もそのことで難しくなっている。どこかで働きやすい環境にしていかないと、若い人は続けられない。