「シッコ」上映会 アメリカの医療制度を痛烈に告発したドキュメント映画「シッコ」が14日、伏見区の呉竹文化センターで上映され430人が参加しました。
 3月に結成した「伏見で『シッコ』上映を成功させる会」の香川裕一実行委員長は、「許し難い後期高齢者医療制度導入で日本の医療制度崩壊の一途。そのモデルが現在のアメリカの医療制度です。ぜひ多くの人たちにみてほしい」と熱っぽく話しました。運動の輪も大きく広がり、各全国紙の後援や京都府保険協会の協賛、何よりも地元伏見のたくさんの医療機関がチラシやポスター掲示、カンパなどの協力や支援が寄せられました。薬害エイズ訴訟で活躍されている川田龍平議員や日本共産党の穀田恵二議員、井上哲士議員から暖かいメッセージが寄せられました。
 当日、司会の全医労の井口淳子さん(京都医療センター労組)が「国民皆保険と言われる高度な医療制度を誇ってきた日本もここ数年で変わりつつある。増え続ける国民の負担、特に4月から導入された後期高齢者医療制度。この映画を通じて、日本の医療が進む先を考えてもらえたらと思います」と述べました。また実行委員会からの挨拶では、実際の仕事を通して日本の医療制度への不信と先行きの不安を述べました。
 また会場ロビーに設けた「後期高齢者医療制度廃止署名」には、短時間に約250筆の署名が寄せられ、『シッコ』上映運動は後期高齢者医療制度廃止運動にとって大きな弾みになりました。
(仲野良典)


 映画「シッコ」上映後、45通の感想が寄せられました。
「大変ショッキングな内容でした。アメリカの医療の実態はこんなにひどいものかと驚きました。なぜキューバ、フランス、イギリスは医療費無料にできるのか不思議」女性(40)
「みて良かった。予想を超える悲惨な現実に、この世の事かとおどろきました。あのアメリカの現実が、着々と日本政府によって進められてるんですね。後期高齢者医療制度は何としても廃止させたい」女性(68)
「母が85歳なので、どんな気持ちかと思うと声をかけるのもどうかと思う。情けない国に住んでいるんだと思って、怒りを感じています」女性(85)
「アメリカの実態がよく分かったとともに、恐ろしさを感じた」男性(59)
「イギリスやフランスなどは医療費ゼロ。これは国民の世論と運動の力。私たち日本国民ももっと怒り行動しなければ!! もっともっと上映を広げてみんなに知って欲しい!」男性(58)
「通院・投薬の毎日です。後期高齢者医療制度のため少ない年金から天引きされて、これ以上生きると子や孫に迷惑をかけると思い一人暮らしの身。いつ終わりが来てもしかたがないが、むしろ早いほうが良いと思います」女性(67)