江戸後期から昭和まで、日本人が日本画や浮世絵に描いた猫を集めた『猫の絵画館』(1600円+税)がこのほど、コロナ・ブックスから出版されました。
 京都画壇の竹内栖鳳や稲垣仲静、京都ゆかりの岡村宇太郎、玉村方久斗、要樹平などの「猫」も掲載しています。
 近代画家が描く猫たちは、人に媚びず、それでいて愛くるしい表情を浮かたり、時には、思索や瞑想にふける知的で孤高の姿を見せ、画家の気持ちや姿を投影したかのようです。
 一方、歌川国芳らが浮世絵で描く猫たちは擬人化されて、ネズミと酒盛りをしたり、風呂に入ったり、曲芸をしたりと、なんともユーモラスでほほえましいものばかり。
 猫の魅力満載、猫好きにはたまらない1冊です。