鏡餅持ち上げ競争 世界文化遺産登録されている醍醐寺で23日、「五大力さん」と親しまれている仁王会(ニンノウエ)の法要が営まれました。醍醐寺開山(理源大師開祖)以来1000年の歴史をもっているといわれ、盗難除け、災難身代わりの霊尊としられています。
 呼び物はなんといっても法要にちなんで金堂(国宝)前で行われる、戦後から始まった鏡餅持ち上げ競争で大力を奉納して霊験を授かる行事です。重さ約150キロ(女性は90キロ)もある紅白の重ねの大鏡餅を持ち上げる持続時間が競われました。写真は女性の部で、約35人が大勢の参拝者が見守る中で挑戦しました。ほんの1秒でも持ち上げた女性は6人ほどだけで、「あんなに重たいとは」、「重たくてびくともしなかった」や「悔しい。来年も挑戦する」と吐露していました。今年の女性横綱は尼崎市の藤谷栄子さんで、7分26秒の大記録に見学者からは「すごい!」、「たいしたもんや。がんばれ!」の声援もとんで大きな拍手がよせられました。
 風が強いものの、好天に恵まれて出店がたくさん立ち並ぶ境内では、災難除けのお守りになるといわれる五大力尊の分身の御影を授与してもらったり、山伏による柴灯護摩供(サイトウゴマク)祈祷などに大勢の人たちでにぎわいました。(仲野良典)