9日午後2時から、四条河原町で行われた「市政刷新の会」街頭演説会(3000人参加)での中村和雄候補の演説(大要)は次のとおりです。
 みなさん、こんにちは。今度の市長選挙で不公正な同和行政は完全に終結をして、市民の大切な税金、市民の生活支えるために使っていく市政に変えていこうではありませんか。
 私は23年間、弁護士として弱い方の立場に立って活動してきました。国が監督を怠ったために被害が大きく拡大した水俣の被害者の救済活動をしてきました。本来、国が救済すべきであるのに、関西に移り住んだ被害者はまったく救済の手をさしのべられないまま、ずっと放置をされてきました。私たちは、こんなことは許されないと、一軒一軒被害者のお宅を訪問して、被害者の正義の叫びを結集しました。そして被害者の大きな結集によって、国を追い詰め、救済を勝ち取ることができました。今度は京都です。京都の不公正、みなさんといっしょに完全に根絶をして、生活をしっかり支える市政をつくっていこうではありませんか。
 私は「市民ウオッチャー・京都」の幹事として、京都市の不公正、長年にわたって追及してきました。同和奨学金という一部の人たちに認められた奨学金制度、その返済金について、京都市だけはどんなに収入が高い方についても、市民の大切な税金から毎年3億円づつ払い続けているんです。こんな不公正はおかしい。私たちは裁判をして、京都地裁、大阪高裁、そして昨年秋に最高裁判所が「京都市のやり方は違法だ」と明確に判定しました。しかし、京都市は同和団体とのしがらみを断ち切れない。判決にも従わないで、これから先さらに20年間、40億円のお金をこうした支出にあてると言っているんです。同和運動団体の建物、京都市の所有する土地の上に建っています。京都市はこれまで、賃料を取っていないんです。固定資産税もただです。同和団体に加入している市の職員が長年にわたって、保育料、市営住宅の賃料を滞納しているのに、京都市はずっと放置をしていたんです。今の市長のもとで、逮捕された職員は93名。懲戒処分を受けた職員は先日また1名増えましたので、ついに540名になりました。一部の団体、一部の職員を特別扱いしていた京都市政のひずみが大きく広がっています。これからの市政、しがらみのない、透明で公正で公平な市政、私、中村和雄とみなさんでいっしょにつくっていこうではありませんか。
 京都では教育格差も大きく広がっています。京都市が学校運営費を2割もカットしました。雨漏りがしているのに補修もされない、防火シャッターが壊れて針金で止められている。耐震補強が必要だといわれているのにいつまでたっても調査すらされない。こんな小学校、中学校が市内のいたるところで残されているんです。しかし、京都市は一方で、一部の特別な学校についてだけ、莫大な予算を投入して特別の教育体制をしいています。中京区にある御所南小学校、57億円もかけて、立派な施設を造りました。3階にあるプールは晴れた日には、天井が開きます。この小学校、同じ公立小学校なのに宿題を見る先生が5名も特別に配置されています。これからの京都の教育はこうした格差をなくして、市内のすべての子どもたち、大切にしていこうではありませんか。30人学級、すべての小学校に、すべての学年で実現していきましょう。
 みなさん、京都は働き方の格差も広がっています。京都を代表する大企業、京セラ、オムロン、島津製作所、任天堂、みんなもうかってもうかってしょうがない。あのバブルのときよりも景気がいい。しかし、京都で働いているみなさんの賃金は、毎年毎年連続して下がり続けています。京都は全国の政令市で一番、非正規率の高い地域です。京都で働く若者の半数以上が派遣、パートという非正規雇用です。来年、自分がどこでどうやって仕事をしていけるのか、本当に不安な毎日を送っています。京都でご商売をされているみなさん、駅前に大型量販店がどんどん来て、原油高、原材料高、もう商売やめなければいけないのか、不安な毎日を送っています。こんな働き方の格差を京都市からなくしたいと思います。
 みなさん、私は、京都市が発注している公共事業、京都市が民間のみなさんに委託している事業で、現場で働いている民間で働いている皆さんの賃金、最低でも時給1000円に引き上げていく、そして、安心して安定して働き続けられるように、京都市が行政として働き方を監視していく新しい条例を作りたいと思います。京都で働くみなさんは安心して、安定して働き続けることができる、こういう京都に変えていこうではありませんか。
 みなさん、市政に託す願い、しっかりと京都市政に反映させる、新しい仕組みを作ります。働きながら子育てを続けたい、学童保育所の整備、保育施設の充実、もっともっと近くに集会施設、公園、図書館、体育館がほしい。公共交通をもっと便利にしてほしい。市バスやLRTを身近なところにつくって欲しい。みなさんの願い、地域の願いがしっかりと京都市に反映できるように私は11の行政区にみなさんの代表で構成される区民協議会を作って、透明で公正で、公平な協議を通じて、地域の願いをしっかりと京都市に反映させていきたいと思います。自分たちのまちは自分たちでつくっていく、住民自治の本来の組織、京都から始めようではありませんか。
 みなさん、市民生活が厳しくなっています。市民の大切な税金、市民の生活をしっかり支えるために使いたいと思います。これからさらに2900億円をかけて計画をしている3本の市内高速道路の建設を中止します。ゴミの焼却施設から出てくる灰を半分の量にするためだけに200億円の建設費と毎年18億円の維持費がかかる溶融炉の施設の建設を中止します。市民の税金、市民の生活を守るために使おうじゃありませんか。
 高すぎる京都の国民健康保険料をまず、1世帯平均1万円減額します。子どもの医療費、小学校卒業まで入院も通院も無料にしていこうじゃありませんか。無駄な公共工事をやめ、同和運動団体とのしがらみが断ち切れなくて、市民の大切な税金を無駄に不公正に使い続けているこんな京都市政は、きっぱりと刷新して、これからは弱い人の立場にしっかり立って、市民の生活をしっかり守っていく、新しい市政、始めようではありませんか。
 2月17日、みなさんといっしょに市政を刷新することをお約束して弁護士、中村和雄の訴えとします。いっしょに京都を変えていきましょう。