千利休唯一の茶室遺構待庵(国宝)、苔寺の湘南亭、京都の4つの茶道家元、表千家、裏千家、武者小路千家、藪内家の茶室と露地を、家元のインタビューや数多くの写真で紹介した『茶の宇宙 茶のこころ』(京都新聞社編、同出版センター、158ページ、2000円+税)がこのほど、出版されました。
 広がる苔と木立の間に、自然にとけこむように建てられた湘南亭や、黒ずんだ荒壁に囲まれたわずか2畳の間の待庵の独特の趣など、茶室の持つ美しさを斬新なカラー写真で味わえます。
 各家元が、大切にしている茶の精神、茶の湯に欠かせない心構えを書き下ろしたエッセイも掲載され、流儀を超えて、日本の伝統文化、京都の文化に脈々と流れる「茶の湯のこころ」を知ることができる、1冊です。